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せんせーとわたしの2016/07/01
(今日の最強カード:《光の護封壁》)

なーにかな、なーにかな! 今日の最強カードはこれ! 《光の護封壁》! ついに長き規制が緩和され、制限カードから準制限カードに! ライフ調整によって誰でも《RR−ブレード・バーナー・ファルコン》とのコンボが可能! このコンボ……美しい!

「ははー。びみょーなカードでしたからねー。どーして制限だったのですかねー?」
ライフを調整することでなにかが起こるからだろうね。具体的には《SNo.39 希望皇ホープONE》の効果が発動しやすくなるよ。

「ほほー……。《RR−ブレード・バーナー・ファルコン》よりも強いですねー」
いや、これらは共存してこそ真価を発揮する。《SNo.39 希望皇ホープONE》で自分のライフを10まで減らしつつ相手モンスターを除去! そこに複数の《RR−ブレード・バーナー・ファルコン》を並べれば、逆転1ターンキルが可能だよ。《光の護封壁》が除去されても《RR−レディネス》があれば1ターンは延命できる。まさに【RR】のためにあるようなカードだ。
「そーですかねー?」
ということで来月からの新リミットレギュレーションだけど、なんと今回は4枚のカードが緩和されただけの改訂でね。エラッターこと《クリッター》くんの準制限化は素直に喜ばしい。この調子で《黒き森のウィッチ》も出てこないかな……。

「《クリッター》と同じエラッタがひつよーですかねー」
それくらいで済むならぜひ出てきてほしいところだ。背景ストーリー的には、まず《クリッター》が無制限になったほうがいいのかな。さて……ほかに《超再生能力》と《サウザンド・アイズ・サクリファイス》が、それぞれ無制限と準制限になったわけだけど。

「《真青眼の究極竜》の手札融合がしやすくなりましたねー」

《超再生能力》からの《超再生能力》で《太古の白石》を捨てる動きもしやすくなった……とはいえ、やはり地味な改訂だったね。あまり話すことがない。仕方ない、デュエルでもしようか。

「ははー……。わたしは【AtoZオベリスク】を作っている途中なのですけどー」
ぼくは【磁石の戦士オシリス】を作ろうかと思っているところだよ。それじゃあ再び【イグナイト八俣神】の出番だ。まあ、軽く流す程度にデュエルしようか。
「いーえ、デュエルは真剣勝負! どちらかがカードになるまで行うのですよー!」
それは永遠にデュエルし続けるということじゃないかな。
「それではー、わたしも同じデッキを使いますかねー。戦いの殿堂に集いしデュエリストたちが!」
モンスターと共に後攻を取り、手札を引き、そのあたりを駆けまわる!
「わたしのターン! わたしは《強欲で貪欲な壺》発動ー!」

あっという間にドローできないデメリットが帳消し! やはり強いぞこのカード!
「10枚除外して2枚ドロー! ほほー……わたしは永続魔法《ダイナミスト・チャージ》発動! デッキから《ダイナミスト・レックス》を手札に加えるのですよー!」

いいだろう! そのくらいは許そう!
「わたしはスケール3の《ダイナミスト・プテラン》とスケール6の《ダイナミスト・アンキロス》でペンデュラムスケールをセッティング! 揺れろ魂のペンデュラム! 天空に描け光のアーク! ペンデュラム召喚! 《ダイナミスト・プテラン》と《ダイナミスト・レックス》!」

1ターン目からペンデュラム召喚……いや、スケールは回収できるのか。なかなか悪くない展開だね。
「わたしは《グローアップ・バルブ》召喚! レベル5の《ダイナミスト・レックス》にレベル1の《グローアップ・バルブ》をチューニング! 星雨を束ねし聖翼よ! 魂を風に乗せ世界を巡れ! 《スターダスト・チャージ・ウォリアー》!」

ついに漫画を見なくても言えるようになったか!
「《ダイナミスト・チャージ》の効果が強制発動! エクストラデッキに行った《ダイナミスト・レックス》を回収! チェーン! 《スターダスト・チャージ・ウォリアー》のモンスター効果! デッキから1枚ドローするのですよー! ダブルチャージ! そしてレベル6《スターダスト・チャージ・ウォリアー》にレベル4の《ダイナミスト・プテラン》をチューニング!」
またか! 先攻1ターン目からとはやるじゃないか!
「平穏なる時の彼方から、あまねく世界に光を放ち、蘇れ! シンクロ召喚! 《涅槃の超魔導剣士》! このモンスターがペンデュラムシンクロした時、効果が発動するのですよー! わたしは墓地の《強欲で貪欲な壺》を手札に回収!」

なにが涅槃だ! この上なく我欲に満ちているじゃないか!
「カードを1枚伏せてターンエンド!」
/せんせLP8000手札5 |
/わたしLP8000手札3 涅槃|プレラン アンキロス|ダイナミストチャージ 伏せ1
ぼくのターン! ドロー! きみは一つミスを犯した! スケールが張られたままでは《涅槃の超魔導剣士》が最後の効果を発動できない! ストレート・ペンデュラムなんて夢のまた夢だね!
「ダイナミストはレベル4と5だけですしー、ふつーにできませんかねー」
あれ……? ん? もしかして【イグナイト】のほうが《涅槃の超魔導剣士》に向いているのかな……? しまった、《グローアップ・バルブ》か《エフェクト・ヴェーラー》でも入れておくんだった。ぼくは手札から《苦渋の決断》発動! 《イグナイト・マスケット》を墓地に送って《イグナイト・マスケット》を手札に加える! そして《イグナイト・リロード》発動! 手札の《イグナイト・マスケット》《イグナイト・ドラグノフ》《イグナイト・デリンジャー》《イグナイト・キャリバー》の4枚をデッキに戻し、5枚ドロー!

「ふむー? 悪くない手札のよーですけどー」
まあね。しかし《イグナイト・リロード》の1枚分が別のイグナイトであってほしかった。……これがレベル1チューナーだったらと考えると、《イグナイト・リロード》は要らないかな……。
「追加ドローができない効果ですからー、《八俣大蛇》の効果が使えませんねー」
なるほど、調整の余地ありか。それじゃあぼくはスケール2の《イグナイト・マスケット》とスケール7の《イグナイト・マグナム》でセッティング! ペンデュラム効果!

「どーぞー」
スケール7の《イグナイト・ドラグノフ》をサーチしてセッティング! さらにスケール7の《イグナイト・マグナム》もセッティング! 当然ペンデュラム効果! スケール2の《イグナイト・デリンジャー》とサーチしたスケール7の《イグナイト・ライオット》をセッティング! これもペンデュラム効果で破壊!
「ははー。そろそろ終わりですかねー?」
まあね! それじゃあお待ちかね、スケール2の《イグナイト・キャリバー》とスケール7の《イグナイト・ウージー》でペンデュラムスケールをセッティング! 揺れろ運命の振り子! 迫り来る敵を刻み未来と過去を行き交え! ペンデュラム召喚! レベル3《イグナイト・マグナム》、レベル4《イグナイト・マスケット》と《イグナイト・ドラグノフ》! レベル5《イグナイト・デリンジャー》と《イグナイト・ライオット》!

「ふむー……。トラップ発動! 《激流葬》ですべてのモンスターを破壊するのですよー!」

なんてことを! きみの《涅槃の超魔導剣士》が!
「《励輝士 ヴェルズビュート》を出されては勝てませんからねー。やむを得ない犠牲なのですよー」
うう……ぼくはこれでターンエンド。
/せんせLP8000手札1 |キャリバー ウージー|
/わたしLP8000手札3 |プレラン アンキロス|ダイナミストチャージ
「わたしのターン! ドロー! わたしは《強欲で貪欲な壺》発動ー! デッキを10枚除外して2枚ドロー! ……ふむー。デッキが残り8枚になったのですよー」

20枚も除外したら当然だね!
「それではー、わたしは《ダイナミスト・チャージ》発動ー。デッキから《ダイナミスト・プテラン》を手札に加えるのですよー」
さらにデッキを削るだと!?
「そしてペンデュラム召喚! 手札から《ダイナミスト・プテラン》、《ダイナミスト・スピノス》、《ダイナミスト・レックス》、《ダイナミスト・レックス》! エクストラデッキから《ダイナミスト・プテラン》!」

どれどれ……。おや? なんだか強いことが書かれている……。
「わたしはレベル5の《ダイナミスト・スピノス》と《ダイナミスト・レックス》をオーバーレイ! 《サイバー・ドラゴン・ノヴァ》! さらにオーバーレイ! 《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》!」

おお……。このデュエル、どうやらきみの勝ちのようだね。
「まだなのですよー! わたしは墓地の《グローアップ・バルブ》の効果発動ー! デッキの一番上……《強欲で貪欲な壺》を墓地に送って特殊召喚! レベル4の《ダイナミスト・プテラン》二体にレベル1の《グローアップ・バルブ》をチューニング! 破壊神より放たれし聖なる槍よ、今こそ魔の都を貫け! シンクロ召喚! 《氷結界の龍 トリシューラ》!」

容赦がないな! いいだろう、好きなスケールをはがしたまえ!
「この瞬間、永続魔法《ダイナミスト・チャージ》2枚の効果が強制発動! エクストラデッキに送られた《ダイナミスト・プテラン》Aと《ダイナミスト・プテラン》Bを選択! そして《氷結界の龍 トリシューラ》の効果発動ー! せんせーのスケール2《イグナイト・キャリバー》と墓地の《イグナイト・ドラグノフ》と最後の手札を除外するのですよー!」
ああ! ぼくの《ラーの翼神竜−球体形》が!

「ははー……これでわたしの勝ちは決まりましたねー。わたしは《ブンボーグ001》を通常召喚! レベル5の《ダイナミスト・レックス》にレベル1《ブンボーグ001》をチューニング! シンクロ召喚、レベル6《氷結界の虎王ドゥローレン》!」

おお……。なるほど。ペンデュラムと《氷結界の虎王ドゥローレン》は相性が良いね。
「わたしは《氷結界の虎王ドゥローレン》の効果発動ー! スケール2枚と《ダイナミスト・チャージ》2枚を手札に戻し、攻撃力を2000ポイントアップ! バトル! 《氷結界の龍 トリシューラ》でせんせーにダイレクトアタックーッ!」
抵抗の余地はない! ライフで受ける!
「《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》でダイレクトアタックーッ!」
同じく!
「《氷結界の虎王ドゥローレン》でダイレクトアタックーッ!」
ぼくの負けだ!
/せんせLP0手札0 |ウージー|
/わたしLP8000手札6 インフィニティ トリシューラ ドゥローレン|
「ふむー。ふつーに勝てましたねー」
これが普通なのか……。せっかく攻撃向きの効果を持っていたのに、ダイナミストは素材になるだけだったね。
「そーですねー。除去効果がほとんどありませんからー、あまりバトルに使うことはないのですよー」
バトルしてメインフェイズ2で素材、では駄目なのかな。
「バトルの前に相手のカードを消したほーがいーですかねー」
そういうものかな……? まあ、今回はぼくの手札1枚以外に脅威がなかったから、納得ではあるんだけど……。
「ふむー。それではー、外の世界に出てみますかねー。誰かとアクションデュエルしてくるのですよー」
待つんだ。外の世界にはアクションデュエルをしようと思う人なんてそうはいない。そもそもスタンディングデュエルが行われない次元なんだ。無理があるよ。
「そのくらいは知っているのですよー。しかしですねー。誰もしていないということは、わたしが最初に広められるということなのですよー」
いや、広く認知はされているけどね?
「それではー、またしばらく後の機会にー」
え? いや、まだ注意事項がいくつかあるんだよ。待った、待った。
「お楽しみはこれからなのですよー!」
いや、待っ……
author:海水晶, category:ピンポイントレッスン, 17:26
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せんせーとわたしのエクストラデュエル(1)
(今日の最強カード:《ABC−ドラゴン・バスター》)

なーにかな、なーにかな! 今日の最強カードはこれ! 《ABC−ドラゴン・バスター》! ストラクチャーデッキ−海馬瀬人−で登場した、《XYZ−ドラゴン・キャノン》の後継機だ! ユニオンモンスターを三種集めて除外することで登場する! ただしXYZと違って、融合素材を墓地からも除外できる! これにより、たとえば《ライトロード・セイント ミネルバ》で落とした3枚のカードが《A−アサルト・コア》《B−バスター・ドレイク》《C−クラッシュ・ワイバーン》だった場合、それだけで特殊召喚できる! 超強力なモンスターだ!

「ほほー? それはすごいですねー」
モンスター効果も召喚条件に負けない強力さだよ。一つ目の効果は1ターンに一度の除外版《サンダー・ブレイク》。二つ目の効果は自身をリリースし、除外されている機械族・光属性・ユニオンモンスター三体を特殊召喚する分離能力。XYZとは違い、ABCは全員がユニオンモンスター。つまり、素材のABCにきちんと分離できるのさ。
「ほほー? そーしますとー、1の効果で相手のカードを除外しましてー、四連続攻撃で1ターンキルできそーですねー」
おっと、しかしそれは叶わない。なぜなら分離能力は相手ターンにしか使えないからだ。だから、1の効果発動→分離→合体→ターン1効果をもう一度、ということもできない。とはいえ、相手ターンに相手のカードを除外できるだけでも相当強い。分離能力は、それでも止めきれない相手がいた場合に壁を作る目的で使うことになりそうかな。
「ふむー。面白そーですねー。デッキを作ってみるのですよー」
え? ……きみはもしかして、機械族デッキならなんでもいいのかな。
「いーえ、そーではないのですけどー、そもそもですねー、海馬社長が好きなのですよー」
ああ、なるほど……。それならぼくは【磁石の戦士】を作ってみようかな……。さて、新しく作るデッキの話をしたところで、デュエルと行こう。戦いの殿堂に集いしデュエリストたちが!
「デュエル! 先攻はわたしがもらうのですよー!」
話が早い! 今回こそはただのイグナイトデッキでないことを教えてあげよう!
「わたしのターン! ほほー。わたしは永続魔法《ダイナミスト・チャージ》を発動ー! 効果処理時に、ふむー。《ダイナミスト・プレシオス》を手札に加えるのですよー。モンスターを守備表示! ターンエンド!」

/せんせLP8000手札5 |
/わたしLP8000手札4 裏守備|ダイナミストチャージ
ぼくのターン! ドロー! またそのデッキか! それじゃあ教えてあげるよ! このデュエル、ぼくが勝つということを!
「ほほー? 前回も同じことを言っていましたかねー」
それはどうかな! ぼくは手札からスケール2の《イグナイト・イーグル》とスケール7の《イグナイト・マグナム》をペンデュラムゾーンにセッティング! 《イグナイト・イーグル》のペンデュラム効果発動! スケールをすべて壊すんだ! 《イグナイト・ドラグノフ》をサーチ!

「ふむー。同じ流れですかねー?」
さらに《苦渋の決断》を発動! デッキから《イグナイト・マスケット》を墓地に送って《イグナイト・マスケット》を手札に加える! スケール2の《イグナイト・マスケット》とスケール7の《イグナイト・ドラグノフ》でペンデュラムスケールをセッティング! ペンデュラム効果発動!

「やはり同じ流れですねー。どーぞー」
ここからが違うのさ! ぼくは《イグナイト・デリンジャー》をサーチ! そしてスケール2の《イグナイト・デリンジャー》とスケール7の《イグナイト・ライオット》でペンデュラムスケールをセッティング! ペンデュラム効果発動!

「せんせー? まったく同じ流れなのですけどー」
それはどうかな!? 《イグナイト・キャリバー》をサーチ! これでセッティング完了だ! スケール2の《イグナイト・キャリバー》とスケール7の《イグナイト・ウージー》でペンデュラムスケールをセッティング! 揺れろ運命の振り子! 天空に描け勝利の方程式! ペンデュラム召喚! エクストラデッキから、レベル3《イグナイト・イーグル》と《イグナイト・マグナム》! レベル4《イグナイト・ドラグノフ》! レベル5《イグナイト・デリンジャー》と《イグナイト・ライオット》をペンデュラム召喚!

「ほほー……はっ!? ふつーに強いのですよー!」
さあ、行くよ! お楽しみはこれからだ! ぼくはレベル5のモンスター二体を残し、三体のモンスターをリリース! 現れよ、最強にして不滅の神! 生け贄召喚! 《ラーの翼神竜−球体形》!

「はっ!?」
《ラーの翼神竜−球体形》は《ラーの翼神竜》のおやすみモード! 起こすためには古代神官文字を唱えるしかない! さあ起きろ太陽神! 『ディアハ』! 『ウェジュ』! 『バー』! 『カー』! 『ジェセル』! 『アテム』! これだけ言えばどれかは当たるだろう!
「どれも絶対に違うのですよー!」
ならば無理やり叩き起こすまでだ! ぼくは《ラーの翼神竜−球体形》をリリース! これによって効果が発動! デッキより出でよ! 《ラーの翼神竜》! その攻撃力・守備力を4000として、神! 降臨!

「ははー……。なるほどー。神を出すデッキだったのですかー」
気付いた時にはもう遅い! ぼくはフィールドに残った二体のレベル5モンスターをオーバーレイ! 出た! シャークさんのコンボ攻撃だ! ランク5、《シャーク・フォートレス》!

「はっ!? 1ターンキルなのですよー!」
当然さ! それこそが不死鳥、《ラーの翼神竜》の真骨頂! 行くぞ! ぼくは《シャーク・フォートレス》のモンスター効果発動! エクシーズ素材を一つ使い、《ラーの翼神竜》はこのターン二回攻撃が可能となる!
「し、しかしですねー。わたしの守備モンスターは《ビッグ・シールド・ガードナー》かもしれませんからー、《ラーの翼神竜》で攻撃したほーが安全なのですよー?」
DA・MA・RE! 《ラーの翼神竜》のモンスター効果発動! ぼくのライフを1000捧げ、相手モンスター一体を問答無用で破壊する! ゴッド・フェニックス!
「はっ!? そんな効果もあったのですよー!」
砕け散れぇ! 謎の守備モンスター撃破!
「わたしの《ダイナミスト・プレシオス》がーっ!」
ペンデュラムモンスターもまた、不死の存在……。だが復活まで1ターンかかるなんて遅い! このターン、《ラーの翼神竜》は速攻できみを倒すのだから! 行け、《ラーの翼神竜》の攻撃! ゴッド・ブレイズ・キャノン! 二連打ァ!
「……わ、わたしの負けなのですよー」
/せんせLP7000手札0 ラーの翼神竜 シャーク|キャリバー ウージー
/わたしLP0手札5 |ダイナミストチャージ
ガッチャ! 楽しいデュエルだったよ。
「ふむー……。なにもできませんでしたねー」
いや、伏せカードが1枚もなくて本当によかった。このデッキは前のめり全開で作っているから、罠一つで勝利を逃すんだ。とまあ、これがぼくの作ったシンプルなデッキ、【イグナイト八俣神】だよ。イグナイトの良いところは、思考停止して手札にイグナイトを溜め込むことだけに特化してもそこそこのものになってくれるところだ。比較的安価にデッキを組めるし、これは初心者に貸し出す用のデッキとしても使えるかな。
「ふむー。後攻を選んだのは1ターンキルのためだったのですねー」
いや? 最初にドローできないと、イグナイトが十分に揃わない可能性があるからだよ。もしも1ターンキルに特化するなら《八俣大蛇》は外すかな。さて……そろそろ体の準備もできてきたらしいから、次回は来月からのレギュレーションについて話しつつ、外の世界について、いくつか注意事項を教えよう。基本的なこととして、暴力行為は禁止だよ。
「ははー……。せんせー? わたしはそのくらいは知っているのですよー?」
知っているとは思えないから言っているんだよ。まあ、それについてはまた明日。それじゃあまたすぐの機会に。
「ふむー。神のカード……はっ! 【AtoZオベリスク】が組めるのですよー!」
おや……? なかなか強そうだね。それならぼくは【磁石の戦士オシリス】を組もうかな。
author:海水晶, category:ピンポイントレッスン, 17:19
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せんせーとわたしの賭けデュエル(2)
(今日の最強カード:《超電導戦機インペリオン・マグナム》)

なーにかな、なーにかな! 今日の最強カードはこれ! 《超電導戦機インペリオン・マグナム》! 《磁石の戦士マグネット・バルキリオン》と《電磁石の戦士マグネット・ベルセリオン》の融合によって現れる切り札モンスターだ!
「ほほー。新しーカードですねー」
手札融合で出せるモンスターとしては強すぎるステータスと効果! 1ターンに一度、相手の効果の発動を無効にして破壊できる! さらに相手の効果でフィールドを離れた場合、《磁石の戦士マグネット・バルキリオン》と《電磁石の戦士マグネット・ベルセリオン》を特殊召喚できる! ただし出せるのは手札・デッキからのみ! 融合素材をそのまま復活させることはできない! 《融合回収》あたりを使って二体の《超電導戦機インペリオン・マグナム》を並べてしまえば、恐れるものはなにもないね!

「ふむー。たしかに強力ですねー。ふつーの磁石の戦士がいらないよーな気がするのですよー」
いやいや、いやいやいや。そんなことはない。合体元の磁石の戦士がいなければ、神の生け贄が揃わないじゃないか。
「《超電導戦機インペリオン・マグナム》は《オベリスクの巨神兵》と同じ攻撃力なのでしょー? でしたらー、神を呼ぶひつよーはないのではー?」
え? ……いや、いやいやいや。
「違うのでしょーかー?」
さて、今回もデュエル回だったね。きみが使うデッキに合わせて《グレンザウルス》超パワーアップ大活躍デッキを組もうかと思ったけど、特に理由もなく心変わりしてね。思いつきで作った簡単なデッキを持ち込ませてもらうことにした。さあ、戦いの殿堂に集いしデュエリストたちが!
「モンスターと共に地を蹴り! 宙を舞い!」
先行後攻はどうするかな? ぼくは後攻を取りたいんだけど……。
「ほほー? それではー、わたしは先攻をもらうのですよー」
よしよし……。計画通り。さあ、先攻で《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》を三体並べるなりなんなり、好きにしたまえ。このデュエル、ぼくの勝利は確定している。
「ほほー。自信があるよーですねー。しかし、《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》が三体並んでは誰も勝てないと思うのですけどー」
いや、本当に並べられると困るんだけどね。とりあえず先攻を取りたまえ。デュエル!
「わたしのターン! わたしはモンスターを守備表示! これでターンエンドなのですよー」
/せんせLP8000手札5 |
/わたしLP8000手札4 裏守備|
ぼくのターン! ドロー! んん……? 来たか! ぼくはスケール2の《イグナイト・キャリバー》とスケール7の《イグナイト・ウージー》でペンデュラムスケールをセッティング!

「はっ! 【イグナイト】だったのですよー!」
そして《イグナイト・キャリバー》のペンデュラム効果! 自分のスケールをすべて破壊し、戦士族・炎属性モンスターをサーチ! ぼくは《イグナイト・イーグル》をサーチし、再びペンデュラムスケールをセッティング! 今サーチしたスケール2の《イグナイト・イーグル》と、スケール7の《イグナイト・マグナム》でペンデュラムスケールをセッティング!

「ほほー。ペンデュラム召喚ですかねー?」
いいや、再びイグナイトのペンデュラム効果だ! スケールを二つとも破壊してエクストラデッキへ送る! そしてデッキからもう一度《イグナイト・イーグル》をサーチ! スケール2の《イグナイト・イーグル》とスケール7の《イグナイト・マグナム》で再びペンデュラムスケールをセッティング! 揺れろ運命の振り子! 迫り来る時を刻み未来と過去を行き交え! ペンデュラム召喚! エクストラデッキの《イグナイト・イーグル》《イグナイト・マグナム》《イグナイト・キャリバー》《イグナイト・ウージー》四体をペンデュラム召喚!

「ほほー……。レベル3が二体とレベル6が二体ですねー」
ぼくはレベル6の二体をオーバーレイ! 眩き光もて降り注げ! ランク6! 《セイクリッド・トレミスM7》! エクシーズ素材を一つ使って効果発動! きみの守備モンスターを手札に戻してもらおう!

「わかったのですよー」
よし! そしてぼくはレベル3の《イグナイト・イーグル》と《イグナイト・マグナム》をリリース! ペンデュラムアドバンス! 来い、《八俣大蛇》!

「はっ!? せんせーの手札は1枚なのですよー!」
さらにぼくはカードを伏せる! これで手札は0! さあ、ハンドレスコンボの始まりだ! バトル! 《八俣大蛇》で攻撃! 通れ! 通れ!
「むむー……。通ってしまうのですよー」
よし! 《八俣大蛇》の効果発動! このカードが相手に戦闘ダメージを与えた時! 手札が! 5枚になるまで! ドローする! ドロー! ドロー! ドロー! ドロー! ドロー! 勝った! 勝ったビングだぜ、ぼく! メイン……おっと、危ない。《セイクリッド・トレミスM7》でもダイレクトアタック!
「受けるしかありませんねー」
メインフェイズ2! 《苦渋の決断》発動! デッキからレベル4《イグナイト・ドラグノフ》を墓地に送る! そして《イグナイト・ドラグノフ》をデッキから手札に加える! さらにペンデュラム効果でスケールを破壊! 《イグナイト・ライオット》を手札に加えるよ!

「なるほどー。ペンデュラムエクシーズで《八俣大蛇》をサポートするデッキなのですねー」
ふふ……見た目が蛇でしかないのに、《八俣大蛇》はドラゴン族でね。《キングレムリン》でサーチできないのが残念だよ。さて、手札6枚……これでターンエンドだよ。
/せんせLP8000手札6 トレミス 八俣大蛇|伏せ1
/わたしLP2700手札5 |
「……せんせー? 《八俣大蛇》はスピリットモンスターですからー、手札に戻るのですよー?」
あ、忘れてた……あ! 手札が7枚になる……ええい、《イグナイト・キャリバー》を捨てておこう。まあ、1枚程度は構わないだろう。ほらほら、これが手札6枚だよ。
/せんせLP8000手札6 トレミス|伏せ1
/わたしLP2700手札5 |
「わたしのターン! ドロー! わたしも手札6枚なのですよー」
だが、きみの場にはなにもない! 先攻を取ったのに後攻1ターン目のような状況だね。
「ふむー……。できそーですねー」
なにがかな。
「わたしはスケール3の《ダイナミスト・ケラトプス》とスケール6の《ダイナミスト・アンキロス》でペンデュラムスケールをセッティング!」

仕掛けてきたか! だが、《セイクリッド・トレミスM7》を倒せるかな!
「揺れろ魂のペンデュラム! 天空に描け光のアーク! ペンデュラム召喚! 《ダイナミスト・プテラン》! 《ダイナミスト・ケラトプス》!」

攻撃表示だと……? モンスター効果も脅威ではない。まだなにか仕掛けてくるつもりだね!
「そのとーり! わたしは《グローアップ・バルブ》を通常召喚! レベル5《ダイナミスト・ケラトプス》にレベル1《グローアップ・バルブ》をチューニング! 星雨を束ねし聖翼よ! 魂を風に乗せ世界を巡れ! 《スターダスト・チャージ・ウォリアー》、シンクロ召喚!」

また漫画をめくっている……。ドロー効果で状況を変えるつもりか。ギャンブラーだね。
「《スターダスト・チャージ・ウォリアー》の効果でドロー! 来たのですよー! 《強欲で貪欲な壺》! デッキの上から10枚除外! 2枚ドローするのですよー!」

おお……。
「ふむー……。残っていますねー。わたしは永続魔法《ダイナミスト・チャージ》を発動! 《ダイナミスト・ブラキオン》を手札に加えるのですよー! そして相手フィールドに一番攻撃力の高いモンスターがいる時、《ダイナミスト・ブラキオン》を特殊召喚!」

……だけど、レベル4の《ダイナミスト・プテラン》とレベル5の《ダイナミスト・ブラキオン》では……はっ! そういうことか!
「《リミッター解除》発動ー。自分の機械族モンスター全員の攻撃力を倍にするのですよー」

……ん? え? なぜ今?
「シンクロ召喚!」
待った! まだきみの《グローアップ・バルブ》は墓地にいるよ!
「レベル6《スターダスト・チャージ・ウォリアー》にレベル4の《ダイナミスト・プテラン》をチューニング!」
え? チューナーではなかった……ん? あ! あれか!
「平穏なる時の彼方から、あまねく世界に光を放ち蘇れ! シンクロ召喚! レベル10、《涅槃の超魔導剣士》!」

ひゅう……そんなに簡単に出るモンスターだったかな。
「【ダイナミスト】は《涅槃の超魔導剣士》を出しやすいのですよー! これがとっておきの切り札! 永続魔法《ダイナミスト・チャージ》の効果発動! わたしのエクストラデッキに送られた《ダイナミスト・プテラン》を手札に加えるのですよー! チェーン! 《涅槃の超魔導剣士》の効果発動ー! わたしの墓地から好きなカード1枚を手札に加えるのですよー! わたしは《リミッター解除》を選択!」
そういうことか! すでにフィールドには攻撃力4000の《ダイナミスト・ブラキオン》が存在する……殺す気だ!
「バトル! 《涅槃の超魔導剣士》で《セイクリッド・トレミスM7》を攻撃! トゥルース・スカーヴァティ!」
借り物の攻撃名で語るなあ!
「涅槃パンチ!」
いいだろう! 《セイクリッド・トレミスM7》撃破!
「さらに《涅槃の超魔導剣士》の二つ目のモンスター効果! 戦闘で相手モンスターを破壊した時、相手のライフを半分にできるのですよー! ライフ7400を3700に半減! 《ダイナミスト・ブラキオン》で攻撃ーっ!」
なにも発動できない……。ぼくの負けだよ!
「ダメージステップ! 《リミッター解除》発動! 《ダイナミスト・ブラキオン》は攻撃力8000になるのですよー!」
ライフで受ける!
/せんせLP0手札6 |伏せ1
/わたしLP2700手札2 ブラキオン 涅槃|ケラトプス アンキロス|ダイナミストチャージ
「わたしの勝ちなのですよー! これで生身の体が手に入るのですよー!」
ぐうう……《八俣大蛇》で増やした手札をまったく使えなかった。しかし《涅槃の超魔導剣士》とは珍しいものを出すね。《リミッター解除》連発……そんなこともできるのか。
「すごいでしょー? せんせーの伏せカードは何だったのでしょーかー?」
《ハーピィの羽根帚》だよ。ううん。手札コストがつらいから《ツインツイスター》は使いたくないんだけど、《ツインツイスター》ならなんとか対応できていた場面だね。これは割り切るしかないかな……。

「ふむー? 《八俣大蛇》でドローできるのでしたらー、《ツインツイスター》で手札が減っても問題ないのではー?」
その《八俣大蛇》がサーチできないからね。結果的に《八俣大蛇》を速攻で叩き込むデッキのようになったけど、このデッキでは《八俣大蛇》はたまたま手札に来た時だけ使うサポーターなんだよ。あと一戦あれば本当の姿も見せられたかもしれないんだけどね……(ちらっ)。
「ははー。それではー、わたしは外に出かけてくるのですよー」
ちょっと待った。こうしよう。このデュエルがマッチ戦の一回目だったことにしよう。ぼくはこのデッキを使い足りないからね。【イグナイト八俣】でないことを、次戦で証明してあげるよ。
「ありえないのですよー! わたしは勝ったのですよー! 後からマッチ戦にするのはひきょーなのですよー!」
じゃあ、今回の勝ちは勝ちとして、マッチ戦みたいに遊んでくれるだけでもいいよ。次で本当の姿を見せられなかったら、その時は構築が悪いと認める。きみの体候補にも準備が必要だからね。その時間をデュエルで潰すというのならどうかな。
「ふむー。せんせーは負けを認めたくないのですねー?」
いや、負けは認めているよ。その上でもう一回か二回、デュエルしてほしいんだ。
「ふむー。そーですねー。でしたらー、受けてあげますかねー。わたしはデッキを変えていーのですかねー?」
それは自由にどうぞ。リベンジ目的じゃないからね。参考までに言うと、次のデュエルでもぼくは後攻を取るつもりだよ。
「ほほー。でしたらー、使うデッキは決まりましたかねー」
《涅槃の超魔導剣士》か……。そろそろ【我らが一つに】も作ってみたいんだけどね。それじゃあ、またすぐの機会に。
「またすぐの機会にー」
author:海水晶, category:ピンポイントレッスン, 20:37
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せんせーとわたしの賭けデュエル(1)
(今日の最強カード:《クリボーン》)

なーにかな、なーにかな! 今日の最強カードはこれ! ストラクチャーデッキ−武藤遊戯−で登場した《クリボーン》! バトルフェイズ終了時に手札から捨てることで、そのターン戦闘破壊された自分のモンスターを復活させる! とても慈悲深い効果の持ち主だ!
「ほほー……白い《クリボー》ですねー」
ぼくは実のところ、《クリボー》のかわいさというものがピンときていなかったデュエリストでね。しかしこの《クリボーン》を見るに、どうやらそれは色の趣味の問題だったようだ。この《クリボーン》は間違いなくかわいらしい。効果も《No.39 希望皇ホープ》から直接オーバーレイした《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》に対して有効で、バトルフェイズ終了時だから問題なく発動でき、本来なら戦闘負けしなかったステータスのモンスターを復活させられる。とても優秀なカードだね。

「むむー。バトルフェイズ中に復活できませんからー、神のカードとは相性が悪いですねー」
なるほど、そういう視点もあるのか。《クリアクリボー》も相手ターンの特殊召喚効果と、やはり神とは相性が悪い。《シューティング・クェーサー・ドラゴン》のように、《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》の一撃さえ超えられれば無敵のモンスターを蘇生させたいね。

「《クリボーン》にはもー1つの効果もあるよーですねー」
相手の攻撃宣言時に墓地から除外して発動する効果だね。《クリアクリボー》と違うのは、直接攻撃時でなくてもいいこと。たとえば《悪シノビ》が攻撃された時の効果にチェーンして発動し、クリボーモンスターを特殊召喚。バトルステップの巻き戻しによって、もう一度《悪シノビ》のドローを図るということができるね。

「《悪シノビ》とクリボーの入ったデッキですかー。作れますかねー?」
《クリアクリボー》も攻撃対象変更効果を持っていることだし、《クリボーン》と合わせて6枚ならどうにかなるんじゃないかな。【悪シノビ】デッキの枠が足りない時の気まぐれにでも。とはいえ、基本は1の効果で復活を狙いつつ、《クリボーン》が複数溜まった時やクリボーデッキでのみ2の効果を使うことになるかな。さて、それじゃあ今日はデュエルをするわけだけど……。デッキの準備はいいかな?
「とーぜんなのですよー! わたしのデッキは【青眼の白龍】でも【サイバー・ドラゴン】でもありませんからねー。デッキの中身を言い当てられることはないのですよー!」
ん? 中身を? 言い当てるつもりなんてないんだけど……。《天声の服従》を警戒しているのかな。
「違うのですよー。このデュエルの特別ルールのことなのですよー」
とくべつるーる?
「ど、どーして覚えていないのでしょーかー? お互いにカード名を三つ宣言しましてー、相手のデッキに入っていたカードは《避雷針》と取り換えてデュエルするルールなのですよー」
ああ……そういえばそんなことも言っていたか。いや、あのルールはナシでいいよ。
「はっ!? せんせー? わたしはせんせーに言い当てられないデッキを組んできたのですよー?」
いや、やりたいと言うならやってもいいけど……。ただ、エクストラデッキに《避雷針》が入っても知らないよ。
「はっ!? メインデッキだけではないのですかー!?」
ははは。ぼくは最近、信用回復のためにデュエルを何度かしていてね。その経験から、もう《神の通告》は『発動させるもの』という認識になったんだ。もうなにも怖くない。だから、きみが指定したいというなら《神の通告》や《神の警告》を宣言してもいいけど、ぼくはそのルールを使わないよ。
「どーしてデュエルで信用を回復するのでしょーかー?」
ここ一か月ほど、ぼくがカードショップで奇行を行っていたという話があってだね。
「ほ、ほほー……。それではー、ふつーにデュエルするのですよー」
なにをどうしたらカードショップで病院に運ばれるんだろうね。
「せんせー? デュエルをするのですよー?」
警察を呼ばれかけたという話も聞いたよ。
「戦いの殿堂に集いしデュエリストたちが!」
ということで、きみに生身の体をレンタルするという話は簡単には頷けないものとなった。
「せんせー!? 約束は守るべきなのですよー! そもそもですねー、わたしはせんせーの体を永久に使っていてもよかったのですよー? 特別に返してあげたのですからー、せんせーには感謝してほしーのですよー」
なんて価値観だ! 妥協案を提案しようと思っていたのに、これではとても……。危険人物を一人製造するだけになってしまうじゃないか。
「はっ!? その妥協案を聞いてあげるのですよー!」
さあ、いくよ。戦いの殿堂に集いしデュエリストたちが!
「せんせー? 妥協案とは何なのでしょーかー?」
モンスターと共に地を蹴り、宙を舞い!
「わたしが勝てば生身の体を借りられるのですねー?」
フィールド内を駆け巡る!
「わたしはもー一度映画を見てみたいのですけどー」
見よ、これぞデュエルの……え、映画? 『THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』の公開なら、もうぼくの近隣ではとっくに終わっているよ。
「いーえ、ふつーの映画が見たいのですよー」
う。そういう邪気のない主張は却下しづらいな……。まあ、デュエルで勝ったら考えてあげるよ。
「わかったのですよー! アクション・デュエル!」
アクションカードは降らないけどね。さあ、それじゃあ先攻後攻を決めよう! ちなみにぼくは先攻を取りたい!
「わたしも先攻を取りたいのですよー!」
ええい意見がかち合った! ならば勝負だ! 集いし絆が更なる力を紡ぎ出す! 光差す道となれ!
「に、《ニトロ・ウォリアー》なのですよー!」
ハズレ! 答えは《ターボ・ウォリアー》だ! よってぼくの先攻!
「い、意味がわからないのですよー! でしたらー、黒き烈風よ、絆を紡ぐ追い風となれ!」
わ、わからない! ……《A BF−涙雨のチドリ》でどうだ!?
「《A BF−五月雨のソハヤ》だったのですよー! よってわたしの先攻!」
まだ一勝一敗だ! ドロー! 紅蓮に燃えさかる竜達よ! 渇望の翼を燃やし我が魂を照らせ!!
「ぜ、全然わからないのですよー! 《えん魔竜 レッド・デーモン・アビス》!」
残念! 《RR−ナパーム・ドラゴニアス》二体を素材にした《RR−ブレード・バーナー・ファルコン》だ!
「わかるはずがないのですよー! でしたらー、星海を切り裂く一筋の閃光よ!! 魂を震わし世界に轟け!!」
……《閃こう竜 スターダスト》?
「はっ! せ、正解なのですよー」
《真閃こう竜 スターダスト・クロニクル》や《聖こう神竜 スターダスト・シフル》なら危なかったかな……。それじゃあぼくの先攻!
「せんせーのデッキをショットガンシャッフル! どーぞー」
ここが現実だったらきみの手足をシャッフルしているところだよ。メインフェイズ! ぼくは《E−エマージェンシーコール》発動! デッキからエレメンタルヒーローを手札に加える!

「どーぞー」
割り込みたい時は台詞で割り込んでくれ! サーチしたのは《E・HERO シャドー・ミスト》! そしてぼくは《ブリキンギョ》を通常召喚! 効果発動! レベル4《E・HERO シャドー・ミスト》を特殊召喚! 《E・HERO シャドー・ミスト》の効果発動!

「どーぞー。やはり【M・HERO】なのですねー」
やはり……? 対策してきたとでも言うつもりかな。《E・HERO シャドー・ミスト》の効果で《マスク・チェンジ》を手札に加える! カードを1枚伏せてターンエンド!
/せんせLP8000手札3 ブリキンギョ シャドーミスト(守備)|伏せ1
/わたしLP8000手札5 |
「明らかに《マスク・チェンジ》なのですよー……。わたしのターン! ドロー! メインフェイズ!」
どーぞー。
「それはわたしの台詞なのですよー! わたしは永続魔法《ダイナミスト・チャージ》を発動ー!」

【ダイナミスト】だと!? お……おかしい。アニメキャラクターの使ったデッキじゃないじゃないか!
「そんな約束はしていないのですよー! 発動時の効果処理! ダイナミストモンスター1枚をデッキから手札に加えるのですよー!」
《炎舞−「天キ」》みたいなものか……。あれ、強い? 構わないよ。
「わたしは《ダイナミスト・ケラトプス》を手札に加えるのですよー」

そうだそうだ、ペンデュラムテーマだった。テキストを確認するよ。ふむふむ。……ペンデュラム召喚を知らないかのようなモンスター効果だね。
「そしてわたしは《強欲で貪欲な壺》を発動ー! コスト! デッキから10枚裏側で除外するのですよー!」

出たなハイパワーカード! 特に止めたりはしない!
「除外除外除外除外! 除外除外除外! 除外除外除外2枚ドロー! ……ほほー。これが除外されましたかー」
う……。あの《強欲で貪欲な壺》の『相手だけが色々知っている』感じはどうも好きになれないな。除外されたカードがとにかく気になる……。
「《強欲で貪欲な壺》はデッキ圧縮カード! それではー、ふむー。……。自分フィールドに《ダイナミスト・ブラキオン》が存在せず、攻撃力の一番高いモンスターが相手フィールドに存在する場合、手札の《ダイナミスト・ブラキオン》を特殊召喚できるのですよー!」

おお……。え? 効果だけなら《サイバー・ドラゴン》を上回っているんじゃあ……?
「レベル5の機械族ですからねー。ペンデュラムデッキですとー、ふつーに使えそーなのですよー」
ペンデュラム版《サイバー・ドラゴン》……いや、《キメラテック・フォートレス・ドラゴン》が使えないのか。それでも悪くはないね。
「そしてわたしのモンスターがダイナミストのみの場合、手札の《ダイナミスト・ケラトプス》を特殊召喚できるのですよー!」

ん……? レベル5の機械族が二体! そういうことか!
「さらにわたしは通常召喚! 《ブンボーグ001》!」

いや、それは意味がわからない。まあ好きにしなさい。
「わたしはレベル5の《ダイナミスト・ケラトプス》にレベル1の《ブンボーグ001》をチューニング! ……。星雨を束ねし聖翼よ! 魂を風に乗せ世界を巡れ! 《スターダスト・チャージ・ウォリアー》!」

デュエル中に漫画を読み始めるだと!?
「召喚口上がわからなかったのですよー。永続魔法《ダイナミスト・チャージ》の効果発動! 自分フィールドのダイナミストが表側でエクストラデッキに加わった時、そのカードを手札に加えるのですよー! さらに《スターダスト・チャージ・ウォリアー》の効果発動! シンクロ召喚成功時、カードを1枚ドローするのですよー!」
一気に2枚の手札補充か……。いいだろう! かかってこい!
「ドロー! 回収! ……わたしはスケール3の《ダイナミスト・ケラトプス》とスケール6の《ダイナミスト・レックス》でペンデュラムスケールをセッティング! これでレベル4と5のモンスターが同時に召喚可能! ペンデュラム召喚! 《ダイナミスト・ケラトプス》!」

……。え? 一体?
「一体だけなのですよー。そしてわたしはレベル5の《ダイナミスト・ブラキオン》と《ダイナミスト・ケラトプス》をオーバーレイ!」
ここで来たか!
「エクシーズ召喚! 《サイバー・ドラゴン・ノヴァ》! さらにわたしは/待った!
《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》が出る前に伏せカード発動! 《マスク・チェンジ》! ぼくは《E・HERO シャドー・ミスト》を対象に発動! 変身! 《M・HERO 闇鬼》を守備表示で変身召喚!

「ほほー。守備表示ですかー」
吸収されるよりは殺されたほうがマシさ。そして墓地に送られた《E・HERO シャドー・ミスト》の効果発動! デッキから《E・HERO エアーマン》を手札に加える! さあ、下敷きに本命を重ねるがいい!
「それではー、わたしは《サイバー・ドラゴン・ノヴァ》にオーバーレイ! ランク6! 《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》!」

やってきた……。わかっている。わかってるんだ。《M・HERO ダーク・ロウ》があればこの事態は防げたかもしれない……。しかし! マスクドヒーローは使っても、《M・HERO ダーク・ロウ》は使わない! それがぼくのデュエルだ! さあ、ぼくの全力にきみはどう応える!
「こーするのですよー! わたしは《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》の効果発動! 1ターンに一度、フィールドの攻撃表示モンスターをオーバーレイ・ユニットにするのですよー。わたしは《ブリキンギョ》を選択!」
済まない《ブリキンギョ》。必ず連れ戻してみせるよ。
「バトル! 《スターダスト・チャージ・ウォリアー》で攻撃ー! ……。《スターダスト・チャージ・ウォリアー》は特殊召喚されたモンスターすべてに攻撃できるのですよー! 流星乱射(シューティング・クラッシャー)!!」
漫画をめくりながらデュエルをするのはどうかと思うな! 《M・HERO 闇鬼》撃破!
「《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》でダイレクトアタックーッ!」
ライフで受ける!
「メインフェイズ2! 伏せカードを2枚出してターンエンド!」
/せんせLP5100手札4 |
/わたしLP8000手札1 インフィニティ スターダストチャージ|ケラトプス レックス|ダイナミストチャージ 伏せ2
ぼくのターン……ドロー! さあ、このターン、《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》の効果を掻い潜りつつ《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》を沈めなければならない。さらに2枚の伏せカードすらも……難易度が高いなあ! ぼくは《E・HERO エアーマン》を召喚! 効果でヒーローを手札に加える!

「……。どーぞー」
この生きたカウンタートラップめ! 手札に加えるのは《E・HERO バブルマン》! そしてぼくは手札1枚を残してフルセット! さあ、4枚の伏せカードを凌ぎ切れるかな!?
「《E・HERO バブルマン》を出すのでしょー?」
あ、うん……。守備表示で特殊召喚! 《神の通告》で無効にしてもいいよ!

「いーえ、どーぞー」
……ならば《置換融合》を発動! ぼくのフィールド上モンスターのみで融合召喚を行う!

「どーぞー」
くそう! まだ発動する時ではないと言うのか! さっさと使ってくれたほうが楽なのに! ぼくは《E・HERO エアーマン》と《E・HERO バブルマン》を融合! 風! そして泡! 今! 神秘の渦! 一つとなりて! 《E・HERO アブソルートZero》!

「口上がてきとーなのですよー!」
融合召喚だけ難易度が高すぎないかな! さらにぼくは墓地の《置換融合》の効果発動! このカードを除外して、墓地の《M・HERO 闇鬼》を選択! これをエクストラデッキに戻して1枚ドローする!
「ほほー。どーぞー」
う。ならばバトルだ! 《E・HERO アブソルートZero》で《スターダスト・チャージ・ウォリアー》を攻撃! Freezing at moment(瞬間氷結)!
「ふ、ふつーにやられるのですよー」
よし! これでターンエンド!
「……? 《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》を倒すのではなかったのですかー?」
倒せる時と倒せない時がある! 倒せない時は耐えて耐えて耐えて耐えて……耐えるぞォ!
/せんせLP5100手札1 Zero|伏せ3
/わたしLP7500手札1 インフィニティ|ケラトプス レックス|ダイナミストチャージ 伏せ2
「わ、わたしのターン。ドロー! それではー、メインフェイズに《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》の効果を発動するのですよー」
!?
「い、いーえー。ふつーに攻撃表示モンスターをオーバーレイ・ユニットにするのですよー」
させるものか、そんなこと! トラップ発動《狡猾な落とし穴》! 破壊対象は《E・HERO アブソルートZero》! そして《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》だ!

「はっ!? 《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》の効果発動ー! その発動を無効にして破壊するのですよー!」
甘い! ぼくのデッキの名前を忘れたか! チェーン4! 《フォーム・チェンジ》! 《E・HERO アブソルートZero》をレベル8のマスクドヒーローに変身させる!

「はっ!? しまったのですよー!」
そのまま放置していれば共倒れで終わったものを……残念だったね! 行くぞ変身! 《M・HERO アシッド》!

「《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》の効果で《狡猾な落とし穴》は無効になるのですよー……」
そう! そして《E・HERO アブソルートZero》が消えたことで《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》の素材補充効果は不発! チェーン処理終了! よってここで新たなチェーン発生! ぼくはフィールドを離れた《E・HERO アブソルートZero》の効果をチェーン1で、フィールドに現れた《M・HERO アシッド》の効果をチェーン2で発動する!
「チェーン3! リバースカードオープン! 《ダイナミスト・ラッシュ》! わたしはデッキから《ダイナミスト・ステゴサウラー》を守備表示で特殊召喚するのですよー!」

だが無駄だ! 《M・HERO アシッド》の効果でペンデュラムスケール、《ダイナミスト・チャージ》、《ダイナミスト・ラッシュ》、不明な伏せカード1枚のすべてを破壊する! 相手ターンで使える《ハーピィの羽根帚》! これは強力だ!
「伏せカードは《激流葬》だったのですよー」
へえ……。発動タイミングが……ああ、《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》を巻き込みかねないから控えていたのか。なるほどね。そして《E・HERO アブソルートZero》の効果できみのモンスターは全滅さ!
「《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》撃破! 《ダイナミスト・ラッシュ》で特殊召喚した《ダイナミスト・ステゴサウラー》はほかのカード効果を受けないのですよー! よって生存!」
なるほど……ただのエクストラ肥やしではなかったか。
「そしてわたしは《ダイナミスト・プレシオス》を通常召喚!」

レベル4のモンスターが二体! 来るぞ!
「わたしはレベル4の《ダイナミスト・ステゴサウラー》と《ダイナミスト・プレシオス》でオーバーレイ・ネットワークを構築! 眠りし大地と海の力が紡がれしとき新たな命の光が噴出する! 目覚めよ! 《No.37 希望織竜スパイダー・シャーク》!」

珍しいカードが出てきた!
「わたしは《No.37 希望織竜スパイダー・シャーク》で《M・HERO アシッド》に攻撃ー! …………。」
ん? ええと? ああ! 攻撃力はお互い2600……相打ち狙いか!?
「違うのですよー! わたしは《No.37 希望織竜スパイダー・シャーク》の効果発動! モンスターの攻撃宣言時、オーバーレイ・ユニットを一つ使って発動! 相手モンスターすべての攻撃力を、このターン1000ポイントダウンさせるのですよー!」
なんだって!? そんな効果が!?
「《M・HERO アシッド》撃破! カードを1枚伏せてターンエンド!」
/せんせLP4100手札1 |伏せ1
/わたしLP7500手札0 スパイダーシャーク|伏せ1
ぼくのターン! ドロー! お互いカードが少なくなってきたな……。だが、手札0枚のペンデュラムデッキなど恐るるに足りず! リバースカードオープン! 《ミラクル・フュージョン》!

「はっ!? ……《E・HERO アブソルートZero》ですかねー?」
いいや違う! ぼくが呼び出すのはこれさ! 墓地の《E・HERO エアーマン》と《E・HERO バブルマン》を除外! 深く眠りし生命の息吹よ! 次元を越え暴風となりて現れよ! 融合召喚! レベル8《E・HERO Great TORNADO》!

「はっ! 一方的にやられるのですよー!」
きみの考えていることは読めている! だが、あえて乗ってあげよう! 《E・HERO ブレイズマン》を通常召喚! 効果で《融合》を手札に加える!

「ふむー……。迎え撃ってあげるのですよー!」
バトル! 《E・HERO Great TORNADO》で《No.37 希望織竜スパイダー・シャーク》を攻撃!
「《No.37 希望織竜スパイダー・シャーク》の効果発動ー! 相手モンスターすべての攻撃力を1000下げるのですよー!」
だが《No.37 希望織竜スパイダー・シャーク》は《E・HERO Great TORNADO》の効果で攻撃力が半分になっている! 《No.37 希望織竜スパイダー・シャーク》撃破!
「《No.37 希望織竜スパイダー・シャーク》のもー1つの効果発動ー! このカードが破壊されて墓地へ送られた時、自分の墓地のモンスター一体を特殊召喚できるのですよー! 《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》を攻撃表示で特殊召喚!」

そこだ! 変身! 《フォーム・チェンジ》! 《E・HERO Great TORNADO》を変身させる!

「……むむー! 《フォーム・チェンジ》でしたかー!」
変身召喚! 《M・HERO 闇鬼》!

「トラップ発動! 《激流葬》でモンスターをすべて破壊するのですよー!」

む……。これはきつい。ぼくはこれでターンエンドだよ。
/せんせLP4100手札1 |
/わたしLP7000手札0 |
「せんせーの手札は《融合》のみ! このデュエル、ドロー勝負なのですよー! わたしのターン! ドロー!」
手札もフィールドもないペンデュラムデッキ……確実にぼくにターンは回ってくる!
「わたしは《ブンボーグ001》を通常召喚! せんせーにダイレクトアタックーッ!」

う……。くそう! 次はぼくのターンだ! 光れ右腕! 左腕を切り捨ててでも! ドロー! 来た!
/せんせLP3100手札2 |
/わたしLP7000手札0 ブンボーグ001|
「ほほー? なにが来たのでしょーかー?」
《ミラクル・フュージョン》!

「……は、ははー」
墓地の《M・HERO 闇鬼》と《M・HERO アシッド》を除外! さあ……お前の罪を数えろ! 《C・HERO カオス》! これが出るデュエルは本当に珍しい!

「ほ、ほほー」
バトル! 《C・HERO カオス》で《ブンボーグ001》に攻撃! おっと……すでに検索は終了している。《C・HERO カオス》の効果発動! 1ターンに一度、表側表示のカード1枚の効果を無効にする! よって《ブンボーグ001》の攻撃力は500! 当然撃破! ターンエンド!
/せんせLP3100手札1 カオス|
/わたしLP4500手札0 |
「わたしのターン! ドロー! カードを伏せてターンエンド!」
ぼくのターンだ! ドロー! これか! ぼくは《マスク・チャージ》発動! 墓地の《E・HERO ブレイズマン》と《マスク・チェンジ》を手札に戻す! そして《E・HERO ブレイズマン》を通常召喚! 効果で《融合》を手札に加える!

「ど、どーぞー」
バトル! 《E・HERO ブレイズマン》でダイレクトアタック! 《C・HERO カオス》でダイレクトアタック! ショルダーファング!
「わたしのライフポイントは300ですねー」
速攻魔法発動! 《マスク・チェンジ》! さあ、変身だ! 《E・HERO ブレイズマン》!

「……? ど、どーぞー」
命、燃やすぜ! レッツゴー、覚悟! ゴ・ゴ・ゴ・剛火! 《M・HERO 剛火》の攻撃力は墓地のヒーロー一体につき100アップ! よって攻撃力は2400! ダイレクトアタックだ! タノシーストライク!

「トラップ発動! 《ダイナミスト・ラッシュ》! デッキからダイナミスト一体を特殊召喚するのですよー!」

それがきみの全力か……。ならばぼくも全力で応えよう! 《C・HERO カオス》の効果発動! 《ダイナミスト・ラッシュ》の効果を無効にする! よって壁モンスターは出ない! 《M・HERO 剛火》の直撃!
「わたしの負けなのですよー」
/せんせLP3100手札2 カオス 剛火|
/わたしLP0手札0 |
……ふう、ふう。まさか、《M・HERO 剛火》が出てくるだと……? ただ入れたいだけで入れただけのカードが……。
「そーですねー。わたしも存在を忘れていたのですよー」
これがデュエルの無限の可能性……。忘れていたよ、この感覚。デュエルは全力を出せばそれだけで楽しいということ。そして勝てば大抵楽しいということ。こんな単純なことを忘れていたなんて……。
「せんせー? 後半はよけーだと思うのですよー」
そして、いつかの活躍を夢見てデッキに投入するお気に入りカード。それが報われることがこんなにも楽しいとはね。ありがとう、きみのおかげで大切なことを思い出せたよ。
「ほほー。それではー、わたしに体を貸してくれるのですかねー?」
え? いや、きみはデュエルに勝ってはいないわけだから……。そんなことがあるはずないじゃないか。
「せんせー? わたしはせんせーに大切なことを思い出させてあげた恩人なのですよー?」
なにを急に恩着せがましく……。いいかい。きみとのデュエルで大切なことを思い出したのは、まぎれもないぼく自身の力だ。きみは結果的に恩人になったに過ぎない。ぼくがなにを思い出しても思い出さなくても、きみはどうでもよかったんじゃないか。
「そのとーりですけどー、わたしは体がほしーのですよー。人間のいる場所を歩き回ってみたいのですよー」
まあ、代案はあるんだけどね……。それじゃあ、きみが勝つまでデュエルをしてあげてもいいよ。そして勝ったらきみに代わりの体をあげよう。ちょうどこの頃、家出でもしないと死んでしまいそうな知り合いができてね……。
「せんせー? わたしは犯罪に関わりたくはないのですよー?」
安心しなさい。大体の人間は犯罪者だ。生きていて犯罪と無縁でいるほうが難しいよ。さあ、それじゃあ……せっかくだし、ストラクチャーデッキ対戦でもしてみるかな?
「ふむー。【ダイナミスト】には切り札があるのですけどー」
え? それは《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》ではなく?
「《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》はふつーの切り札ですかねー。とっておきの切り札は別にあるのですよー」
へえ……。まあ、それじゃあ好きなデッキでかかってきたまえ。ぼくは適当に組んだたまたま《魔封じの芳香》が入っているデッキで相手をしてあげるよ。
「はっ!? 勝たせる気がないのですよー!」
冗談冗談。【ダイナミスト】がペンデュラムシンクロとペンデュラムエクシーズなら……ペンデュラム融合かな? やはり。
「それではー、またすぐの機会にー」
いや、デッキを作るから少しかかるよ。
author:海水晶, category:ピンポイントレッスン, 20:45
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